風が裂ける時。

2003年5月18日
ランドセルに隠した拳銃の重さを感じながら、彼は帰り道を急ぐ。
 
家では既に、首を切り落された母親が、包丁を掴んだ手だらりと垂らし、キッチンに崩れ落ちている。
 
夫は空っぽになったオフィスビルに立ち尽くし、打ちっぱなしのコンクリートの床に困惑の視線を投げている。
 
コンピュータが作り出した少女のダンスは百万枚の液晶に映り、あるはずのない筋肉のうねりは街頭に屯する者達を魅了する。

"カマキリ"は血の着いたグルカナイフを拭って薄笑いつつ署へ戻る。

少年と"カマキリ"の長い鬼ごっこが始まる。
 
回線越しに見詰める観客達と共に。

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どうという事は無いが、そろそろ僕の物語に登場する街の名前も決めておかないとな。
アーカムとかアイソラとかそんな奴。

九分(くわけ)市
人口240万
某県県庁所在地かつ政令指定都市。
市町村合併以降毎年の人口増加による郊外の団地化が続くが、市民の出生率は「極めて」低く、病死・交通事故以外の死亡率・行方不明率が「極めて」高い。
市内の
県立北高校
私立神晶学園(小〜高一貫、神道系)
私立教杖学園(幼〜大学一貫、ミッション系)
等は全国でも有数の進学校である。また神晶学園の理事長祭部朱膳の祭部家、現市長の桐谷孝仁等は県有数の権勢家で、同市は事実上「県都」の赴きがある。

特に祭部家は鳴虫神宮(明治の神社合祀の折廃される)代々の宮司を勤めた家で、現在でも鳴虫様信仰ともあいまって市政・県政に隠然たる力を誇る。

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